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「受け継がれていく藁細工」花背WARA
京都の花背にある藤井さんの自宅兼工房。
訪れた瞬間、藁の香りにふんわりと包まれます。
藤井さんは2013年より花背WARAの活動をスタートされました。昔から作られている藁細工をご年配の方から習いながら制作活動をされています。
工房には蓑(みの)のような古いものから、現代に合わせて作られたイヤリングやブローチなどのジュエリーまで幅広い藁細工がありました。
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素材から自分の手で
藁は藤井さんの生まれ育った地、京都の花背にて自らの手で種を植え苗を作ることから始まります。
苗を植え、稲刈りをした後は、乾燥、掃除が行われ、更にそこから厳選された稲藁が使用されています。
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暮らしを豊かにする先人の知恵
近年は藁細工の需要が薄れ、花背地域でも作られる方は少なくなっています。この鍋敷きは、藤井さんが近所のおばあちゃんに藁細工を教わり出来たものです。
稲作文化があるからこそ、何世紀もかけてあみ出された藁細工は、先人の知恵と温もりが詰まっています。
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編んで形作られる
土台の形に合わせて厳選した稲藁で少しずつ編んでいきます。
藤井さんの作業を間近で拝見させていただきましたが、とても力を入れてきつく編み上げておられました。
しっかりと編まれているので重たい物を置いても安定感があります。
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最後は土に還る
土台の藁は普段は使わない部分で、細工用に使う藁を掃除した際に出る「はかま」を使用しています。
中も外も藁だからこそ使ううちに柔らかくなっていきますし、自然素材だから最後には土に還ります。
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教わった技術を新しい形に
今回、元々ある「まる」の鍋敷きの他に「さんかく」と「しかく」を作っていただきました。
おばあちゃんの知恵と、藤井さんの創造が合わさった鍋敷きとなっています。
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何を置いてもいい、何も置かなくてもいい
ポットややかんを置くのにちょうどいいサイズ。
藁の艶と均一な網目が美しいので、使っていない時は吊しておくと、キッチンを着飾ることができインテリアとしてもお使いいただけます。
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ティータイムに添える
手でつくられた温かみのある鍋敷きは、どのお家にもなじみ、手作りだからこその存在感があります。
いつものティータイムにこの鍋敷きを使ってみてください。
いつもと違う落ち着いた良い時間が過ごせるはずです。
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揃えたくなる○△▢
「まる」だけではなく、「さんかく」「しかく」もぽてっとした丸みのあるかわいい形をしています。
オーソドックスな「まる」は普段使いで、少し特別な日は「さんかく」を使ってみたり。
「しかく」は四角い瓶などを上に載せるとフィットします。
「まる」「さんかく」「しかく」の3つの形を揃えていると気分で使い分けてお楽しみいただけます。
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3年後も楽しめる技と素材
実際に藤井さんが3年ほど使っておられる鍋敷きは、経年変化で美しいあめ色になっていました。
3年経っても、廃れることはなく色の変化を楽しめるのは、職人の確かな技術とこだわって作った藁によって生み出されたものです。