2023.3.6更新

山口 | 08 | 柳井縞

伝統的な手仕事は「日本の美」として世界に誇れる、なくしてはならないものと私たちは日々感じています。HANAO SHOSE JAPAN は 織物・染物の伝統が多くの人の目に触れ、見る人それぞれがゆかりある地場の手仕事に興味を持つ機会となるプロジェクトです。 ここでは 47 都道府県全ての織物・染物をご紹介します。

 

今回は山口の柳井縞の生地をご紹介します。

 

山口 08 柳井縞

 

 幻の縞(しま)、復活

 

素朴な色合いと木綿の優しい手触り感を持つ柳井縞。木綿であることと縞柄は江戸時代から変わらず、変わったのはその時代に合った縞柄の色合いです。柳井縞は長い時を経て少しずつ変わりゆく山口の自然を写しとっています。 

 

2本の糸を入れ替える平織りというシンプルな織り方で、どんな色合いでも作り手の自由にできるという面白さが縞にはあります。鈍く落ち着いた草木染の色。現代的な色合いも伝統的な藍色も試行錯誤しながら手作業で作りあげます。

 

一枚ずつ丁寧に手織りされた生地は、大事に大事に最後の端切れまで使います。材料を無駄にしないのも柳井縞の特徴です。

 

港町の柳井は江戸時代にかけて近隣の町村から物が集まる集積地として発展し、柳井縞の規模は大きくなっていきます。もともと自分たちで着るために作っていた柳井縞は、全国を代表する木綿織物となりました。

 

その歴史も近代に入ると一度途絶えてしまいます。それでも、柳井縞の火が消えることはありませんでした。旧家に残っていた織機の発見を機に、今から30年前に市民の手で復活。現在も柳井縞の会によってその伝統は続いています。

 

詳しくは、こちらから。