2023.3.9更新

和歌山 | 09 | 再織

伝統的な手仕事は「日本の美」として世界に誇れる、なくしてはならないものと私たちは日々感じています。HANAO SHOSE JAPAN は 織物・染物の伝統が多くの人の目に触れ、見る人それぞれがゆかりある地場の手仕事に興味を持つ機会となるプロジェクトです。 ここでは 47 都道府県全ての織物・染物をご紹介します。

  

今回は和歌山の再織の生地をご紹介します。

  

和歌山 09 再織

 

 ヨーロッパ生まれ、織って裁断して、また織る。

 

チェコスロバキアやスコットランドのヨーロッパを起源としたシェニール織物が、明治10年に日本の和歌山の高野口に伝わりました。シェニール織物を日本独自のものにしたいという前田安助さんの願いから、機械を1から考案し、日本独自の「再織(さいおり)」を完成させました。

 

再織は明治から昭和初期にかけてテーブルクロスやカーテンとして海外へ輸出され、国内外から人気がありました。再織は横縞に織った生地を縦糸に沿って1本ずつ切り、モール状の糸を作ります。切ったものを横糸として重ね、織り込んでいくことで柄が再現します。二度織ることから「再織」と呼ばれています。

 

昭和30年代、再織は製造の複雑さから姿を消すこともありましたが、昭和58年から通産省(現在の経済産業省)と和歌山県工業技術センターの協力により伝統の技術と先端の技術を用いて、再織の開発に取り組み、今日の再織があります。

 

現在の再織には合成繊維から天然素材まで幅広く使用されており、掛け合わせるものによって斬新な織物を作り出します。

 

詳しくは、こちらから。